はざまのすみで

日常、備忘、創作過程

漫画のような現実

川原泉さんの漫画に触れたのは、
多少の漢字を読めるようになったころだったかと思う。
そこには「笑う大天使」の前ぐらいまでが揃っていて、
中に「甲子園の空に笑え!」もあった。
のどかな田舎の高校、豆の木高校。
おうちが農家の部員たち。田植えで鍛えられた足腰。
村の人々からの善意の寄附金がなければ貧乏を理由に諦めたかもしれない出場。
吹奏楽部がいなくてオーケストラ部。
「あ こんだベートーベン
 レパートリー広いですね」

「マイクロ・バスで行ったんだー
 きゃっきゃきゃっきゃと
 みんなでさー」

…何度も何度も読み返した。


今年の夏の甲子園
金足農業さんは「甲子園の空に笑え!」を彷彿とさせる。
漫画のような、しかしこれは現実。
検索してみると、やはり同様の印象を持った人は結構居る様子。
九州の豆の木は決勝まで進んだが、東北の金足さんは、さて。

「みんな みんな
 運が良いといいね
 楽しいといいね
 幸せだといいね」



(試合結果を知って、書き足そうと思ったけれど、
 うまく書けないので、
 どちらのチームもみんなみんな幸せだといいと思う